
カレン・トゥイード
ヴェーセン

マイルス・デイヴィス

大島保克

ソウル・フラワー・
ユニオン

ハウゴー&ホイロップ

山本精一

カサンドラ・ウィルソン

カエターノ・ヴェローゾ

ビョーク |
2002年に購入したCDは130枚ほど(DVDはたぶん3枚)。例年より少ないのは明らかにサッカー観戦に時間を取られていたせい。観たライヴは39本。そのなかから、発表年を問わず聴く回数の多かったCD、心に残ったライヴなどを選んでみました。CDの順番は適当、ライヴは観た順。
ほかに名前を挙げておきたいのは、シカラムータやふちがみとふなとカルテットなどで、どんどん逞しくオリジナルな音楽を展開している大熊亘。来年録音するというシカラムータの新しいアルバムに期待大。そのふちがみとふなとも都合3回ライヴを観たが、なかでも千野秀一と大熊亘を迎えてのカルテットでの歌と演奏は、とにかく聴いてて自然に顔がほころんでくる楽しさにあふれてて、最高でした。もっと良い条件でCD作らせてあげたい。
CDではほかにフィッシュマンズ、ROVO、PHAT、アルタン『ブルー・アイドル』、バーデン・パウエル『ア・ボンタージ』、それに安全地帯の新作と玉置浩二のソロあれこれ、などをよく聴いた。リマスターは、マイルス、ザ・フー、ストーンズ、ニューエスト・モデルあたりがよかった。ヴァンゲリスがW杯のために作った「アンセム」は、聴くたびに胸が躍るというか、涙が出るというか。特別な曲になってしまった。
◎カレン・トゥイード&ティモ・アラコティラ/MAY
MONDAY[NorthSide,2001]
去年の暮れに買ったので、今年のはじめに毎日のように聴いていたディスク。スコットランドとアイルランドの血を持つアコーディオン奏者カレンが、フィンランドのピアニストと二人で織りなす珠玉の演奏。おだやかなフレージングと繊細なタッチといい、起伏に富む心温まるメロディといい、たまりません。生を見損ねているのが悔しい。
◎ヴェーセン/ライヴ Vasen/Live At The Nordic Roots Festival[クルナ,2002]スウェーデン →9月と10月のCD
Trio Patrikatt、ラーナリムなどでニッケルハルパの響きが好きになって、よく聴いたんだけど、これはそのニッケルハルパ奏者のOlov
Johansson率いるスウェーデンのバンド。大胆なパーカッションも魅力。
◎マイルス・デイヴィス/イン・ア・サイレント・ウェイ[Columbia,1969]アメリカ
春から夏にかけて、エレクトリック時代のマイルスをまとめて買い込んだ。『ビッチズ・ブルー』『パンゲア』『ダーク・メイガス』など痺れまくったけど、1枚あげるとしたら1969年録音のこれかな。こんな単純な構成の演奏がなぜかくも魔術的なパワーを持つのか。ひたすらクール!
◎大島保克/島時間[ビクター,2002]沖縄
石垣島出身、ビギンとは高校の同級生で、「イラヨイ月夜浜」で知られる大島保克(うたと三線)が、ギターの笹子重治、ヴァイオリン・トランペットの武川雅寛、パーカションの三沢泉という素晴らしいメンバーと作った新作。この4人にアコーディオンの桑山哲也を加えたライヴを、いまはなきトリビュート・トゥ・ザ・ラヴ・ジェネレーションで見たのは去年の春頃? 以来待ち続けていた待望のアルバムは、すっかり愛聴盤に。まるで長年歌い継がれてきた島唄のような彼の自作曲が美しい。7月2日草月ホールで見た発売記念ライヴではぐっとたくましさを増した歌が聴けた。
◎ソウル・フラワー・ユニオン/ラヴ・プラスマイナス・ゼロ[ブレスト,2002]大阪・京都
国後や東チモールに出かけたり、「語録」を出したりとますます意気盛んな中川敬。バンドの立ち上げ以来ずっと応援し続けているバンドが、素直に愛聴盤として挙げられるアルバムを作ってくれたのは嬉しいが、2003年は新しい展開がありそうで、期待している。今年はほとんど話ができなかったので、来年こそ。別ユニットのヤポネシアン・ボールズ・ファウンデーションを含めて4回観たライヴの中では、12月17日のリキッドがいちばん盛り上がって楽しめた。
◎ハウゴー&ホイロップ/灯り
Haugaard & Hoirup/LYS[クルナ,2002]デンマーク
デンマークのデュオ。生で聴いたらCDよりさらによかった。12月1&6日の日記を読んでください。聴いた回数は一番多いかも。
◎山本精一/クラウン・オブ・ファジー・グルーヴ[Pヴァイン,2002]大阪
可能なかぎりの大音量でかけて、夢見心地になってます。
◎カサンドラ・ウィルソン /ベリー・オブ・ザ・サンCassandra Wilson/Belly Of The Sun[ブルーノート,2002]
『ニュー・ムーン・ドーター』『トラヴェリン・マイルス』という超大傑作を手がけたクレイグ・ストリートが離れ、カサンドラ自身でプロデュースした新作。いつもそうなんだけど、なじむまでに時間がかかる。暮れになってようやく沁みてきた感じ。これまたいつもながら、アクースティックを活かした繊細で奥行きのある録音も絶品です。ブルーノート以外の場所でライヴやってくれないものか。
◎CAETANO VELOSO/noites do norte ao vivo[DVD]
9月6日の日記を読んでください。前作のビデオ“Prenda Minha”のほうが完成度は高いかもしれないけど、ライヴ・ビデオとして、この編集のクオリティはすごい。だいたいライヴものって、音楽の流れと関係なくへんにスイッチングがうるさかったり、映像上の演出が過剰なものが多いんだけど、これは音楽の力を信頼した上で撮影・編集されていることがよく分かる。手本にしてほしい作品。
◎BJORK/VESPERTINE LIVE AT ROYAL OPERA HOUSE[DVD] →12月のCD
カメラワークや編集については同上。何度も見返すことになりそう。にしてもおかげでDVDクセになりそうで怖い。めったに買わないとは思うけど、『2001年宇宙の旅』が1500円とかっての見ちゃうとついつい欲しくなる。『AKIRA』も3千円ちょっとだしなあ……。
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