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泣く
アルファさん自身はこう言っている「本来私の涙腺は目を潤すためだけのもの」と★1。それは確かに主たる目的の一つだろう。しかし涙とは本来目を潤すためだけのものではない。嬉しいとき、悲しいとき、寂しいとき、...。人間は感情が高ぶったときに、それを抑えるために涙を流す。つまりストレスを発散し、ココロの平静をとり戻そうとしているのである。
しかし、犬や猫が涙することはない。彼らの涙はそれこそ「目を潤すだけ」である。頬を伝う涙っていうのは我々霊長類のみに見られる現象である。これは明らかに大脳新皮質のなせる業で、発達した情緒活動が精神に与える影響が無視できなくなってきたため、その軽減措置として「泣く」ようになったと考える。
彼女たちはどうだろうか。 作中で涙したことがあるのはアルファさんだけだが★2、挙げてみる。
- 一人で月琴弾いてるとき
- 人の情けが身にしみたとき
- 髪の毛爆発が一週間も直らないと聞いてなさけないとき
- 久しぶりにココネに会えてうれしいとき
- 昔の人が残してくれた光の花を見て感動したとき
- 鶚n号とシンクロしてすぐ別れなければならなくてかなしいとき
基本形の「かなしくて」もあるし、「うれし泣き」や感動してのものもある。誰だ、「目を潤すためだけのもの」なんて言ったのは!
★1ここでも彼女たちの眼が生体素材であることがわかる。
★2実は人間も含めてアルファさんだけ(笑)
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見るべき点はもう一つある。彼女たちが高いレベルで情緒活動を行っていることはわかったが、感情の4大要素、喜怒哀楽の中の「怒」だけが作中に現れていないことである。まぁ、これは彼女たちが幸せなためだと思うが、一度はそんなシーンを見てみたいとか思ってしまうのは私だけだろうか。
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