21.神戸市中央区神戸港地方大龍寺の道標

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神戸市中央区神戸港地方字再度山1−3 大竜寺鐘楼南階段15m下の三ツ辻東側に南西を正面に建つ
(仁王門の北10mを西(左)に折れ鳥居の階段を北西(権倉稲荷)に登り80mの三ツ辻)
角柱 137x20.5x18p(頂高4p)(基部4p含む)
N34.716674 E135.177904


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南面
┌─―――――――――――――――――┐
│       兵庫津        │
│左 大師みち            │
│        世話人講中     │
└――――――――――――――――――┘

東面
┌─―――――――――――――――――┐
│(なし)              │
└――――――――――――――――――┘

北面
┌─―――――――――――――――――┐
│(なし)              │
└――――――――――――――――――┘

西面
┌─―――――――――――――――――┐
│(なし)              │
└――――――――――――――――――┘


(『神戸の道標』山下道雄、神戸新聞、1985年刊には未記載)
(大龍寺を国立国会図書館デジタルアーカイブの『攝津名所圖會』. [9]のコマ番号14の絵と、説明同、コマ番号15
 見ると、「宇治野村上方十八丁にあり坂路壱町毎に標石を建てる古義真言宗」とある。
 此の宇治野村は今の地図から同定出来ないが、明治の地図では「宇治野町」が見え現在の中山手通辺と思われ、国会
 図書館の「天保国絵図摂津」には読み難いながらも「花隈町」の西に書かれている。
 現在の諏訪山公園南西の「二十二丁丁石」から始まる道として良いかと思うが18丁では少し足りない。かと言って
 他に参詣道が有りそうもなく、開始地点を今より北に置いたものとしてみます。未確認の「諏訪山町2−30の丁石」
 が二十二丁丁石より北にあり、これが「十八丁」ならここからが参道となるかも知れない。
  さて、この道標にある「大師道」をどう解釈するかである。再度谷沿いの道で大龍寺迄の参詣道とすると、この辻
 から左に進むと、再度越から修法ヶ原池への道となり、寺に向かう道を示さなくなる。ただその道に出てこれを南に
 下ると150m程で「一丁」丁石のある参詣道に出会う為、「大師道」を延長させたものと見る事もできる。ただし、
 近世の道標にあってはルート(街道)名を案内する事はせず、地名に対して最短道を表現するのが常で、上記の考え
 を適用するなら明治以降の作とすべきであるが、「兵庫津」との表現を用いているので近世の建立と成れば移設等を
 考えなければならないでしょう。尚、現在の案内板がすぐ東側にあり、これには矢印ながら「右、大師道」と正反対
 を示している。これに合わせるとすれば、移設が無くても、左回り(反時計回り)に90度回転すれば解決する。
  尚、この辻から北西に向かう道は奥ノ院への道でもあり、その帰路にも役に立ったかも知れない。)

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【1.道標を北に望む 【2.道標を北西に望む 【3.道標を南西に望む
 正面階段左に当道標  奥、50mで再度越道に  左奥(南)仁王門へ下る
 左(北西)再度越へ】  合流し修法ヶ原池へ】  右手枠外に鐘楼がある】

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【4.道標を北東に望む 【5.道標南面拡大 【6.道標を北東に望む
 90度反時計向きに  「左 大師みち…」  右端の現案内板は
 回すと案内は一致】  「左」は「ナヒ」】  「右、大師道」とする】

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【7.道標を南に望む 【8.道標南面下部 【9.道標南面右下部
 鳥居道を下ると  「兵庫津」  「庫湊」ではなく
 仁王門北側に出る】  「世話人講中」】  「庫津」とした】

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【10.道標への登り口 【11.道標北西の合流点を
 仁王門のすぐ北の  南東(道標方向)に望む
 権倉稲荷鳥居を登る】  右に下れば一丁丁石へ】

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【12.神戸市西部の道標】

 2023/3/22 追記
 丁石の調査の折に、大龍寺奥ノ院を「大師堂」と呼ぶことを知り、「大師みち」を「大師堂みち」と解釈すれば、此処
 を左(西)に進み良しとはなる。ただ距離的にはこの経路を行くより、右階段を上り本堂前を通過して東から奥ノ院へ
 向う方が近道である。因みに本堂前にはそれを案内する「大龍寺本堂前の道標」が建っている。
  又、関連は不明であるが、「大龍寺仁王門北の道標」が示す「奥ノ院」の案内に従って登って来ると当道標に出会う。
 「大師道の丁石」地図を付け加えました。

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【13.大師道の丁石】
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