19.尼崎市浜田町1松原神社の道標

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尼崎市浜田町1−6 松原神社鳥居前に南を正面に建つ
(旧中国街道から、蓬川(よもがわ)で北に分岐し、濱田村中を過ぎ、村北端松原神社前で西に曲がる地点)
尖頭型角柱 82x南面21x20p(頂高6p)
N34.731583 E135.398611


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南面
┌─――――――――――――――――┐
│  門戸厄神           │
│左         道      │
│  かふ登山           │
└―――――――――――――――――┘
(「登」は「と」の変体仮名、「甲山」であろう)

西面
┌─――――――――――――――――┐
│右 尼ヶ嵜道           │
└―――――――――――――――――┘

東面
┌─――――――――――――――――┐
│   尼西            │
│    山上           │
└―――――――――――――――――┘
(「へへ」山形を二つ重ねたもの、「山」とした)

北面
┌─――――――――――――――――┐
│(なし)             │
└―――――――――――――――――┘


(『尼崎の道標を訪ね歩く』平成27年荒木勉では23)
(尼崎から、甲山神呪寺、或いは、門戸厄神への参詣道として、中国街道から北に分かれ、濱田の集落を
 抜け、今北、戌井、守部、守部の渡しから西宮市域へと続く道が、甲山道であり、当道標の建つ位置は、
 南から神社に突き当り、西に折れる点であることから、この道標の案内に不都合は見られない。
 が、単に曲折地点であるだけで、辻がある訳で無く、案内の必要性はあまり感じられない。
 明治の地図で、近辺を見ると、南230mに、蓬川を越えてきた甲山道が東から、南北の道に突き当たる
 三叉路があり、ここに案内が欲しいような気がするが、この道標の「左右」がどの向きに置いても、案
 内が、上手く当てはまらない。
  もう一点、南170m濱田集落の中心辺りから、西に分岐して、東大嶋へ向かう小径があり三ツ辻となっ
 ており、ここであれば、案内の必要性と、案内の向きの妥当性の両方が満足する。但し、西への道が、
 現在建つ「聯路」より幅の狭い「小径」となる点が気になるが、元位置候補として、浜田町2丁目75
N34.730049 E135.398770
 辺りの、三ツ辻(現四辻)の北西部に、現在の向きのまま置かれていたとしてはどうか。
 現在、この西への道は広くなり、大庄北中学校の南を通過し、大島神社の南で北折れし、今北に続く。
 但し、この説を採ると、甲山道(尼崎道)が、この「小径」を指すことになり、苦しいかもしれない。)
(甲山道の表現を持つ市内の道標は、全五基有り、
 1.「19.尼崎市浜田町1松原神社の道標」(当道標)
 2.「20.武庫之荘8泥付地蔵堂の道標」
 3.「21.尼崎市守部神社の(南側)道標」
 4.「22.同(北側)道標」
 5.「26.尼崎市南塚口3専念寺前の道標」
 西宮市域に於いては、「68.神呪寺丁石一覧」を参照下さい。)

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【1.道標を北に望む 【2.道標を西に望む 【3.道標を北東に望む 【4.道標を北に望む
 左(西)今北へ  燈篭手前が当道標  燈篭手前が当道標  奥(北)は本殿
 西折れの道しかない】  奥(西)今北へ】  北、東には道がない】  で行止り】

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【5.西面全体像 【6.南面全体像 【7.東面全体像 【8.東面下部拡大
 「右尼ヶ嵜道」  右側「門戸厄神」  逆光で読みづらいが  「尼西」
 と読める】  左側「かふと山」】  下部は施主か】  「山上」とした】

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【9.尼崎の道標】


(前述の、『尼崎の道標を訪ね歩く』では、「21.尼崎市守部神社の(南側)道標」の「何某」とこの道標の
 「山上」は同一人物であろうとし、理由として、「形態、字体がほぼ同じ」を挙げている。
 そこで、当道標(左)と、守部神社の(南側)道標(右)を並べてみた。)
【行先案内部分の比較】
写真eimg0222 写真eimg0245 写真eimg0223 写真eimg0249
【10.浜田の西面】 【11.守部の東面】 【12.浜田南面】 【13.守部の北面】

浜田の大きさ、82x南面21x20p(頂高6p)と、守部の84x東面19.5x22p(頂高4p)とは、ほぼ同じとしてよいが、
道標頂上部の高さがやや異なり、浜田の方が、尖がって見える。
字体などは確かに似ている。

【同じく施主部分の比較】
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【14.浜田の東面】 【15.守部の西面】

どちらも、「尼」の字のくずし方がよく似ており、一見「厄」に見える。ただ片方にだけ名前を入れる点と、
かたや屋号の様である事等から、同一人物では無いかもしれない。
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