住友金属和歌山製鉄所専用線

南海電鉄加太線の東松江から住友金属和歌山製鉄所まで貨物輸送用の専用線が施設されておりました。
東松江-松江間の西保健所の前で南海電鉄から住友金属に貨車が引き渡されていましたが、住友金属向けの貨車は国鉄から南海が和歌山市駅で引き継ぎ 凸形の電気機関車で東松江まで運んでおりました。
残念ながら1984年1月末で住友金属向けの貨物輸送は終了してしまいましたが、晩年はほとんど荷物が無かったようでした。

misaki19.jpg(30295 byte)

加太線を走っていた貨物列車 南海紀ノ川橋梁にて1980年頃

2002年(平成14年)の夏の終わり、加太線東松江駅付近から分岐していた住友金属和歌山製鉄所への専用線跡を探索しました。
専用線は加太線の線路南側から線路沿いを東に向かい、すぐに右カーブ南進し住友金属和歌山製鉄所に向かい現在その廃線跡は道路となっているが、製鉄所付近の空地で偶然に残された線路を発見しました。

2002_0908ACw.jpg(231338 byte)

線路の南(左)に引き込み線のあった(加太方向・西向きに撮影) 左側の建物はは西保健所 

2002_0908ADw.jpg(225252 byte)

西保健所前の道路 このあたりに住友専用線があった。

2002_0830ACw.jpg(172903 byte)

専用線は加太線と平行に東松江方向に進んですぐに右カーブする。

2002_0830ADw.jpg(167541 byte)

専用線は南進し住友金属和歌山製鉄所に向かっており、廃線跡は道路となっている。

2002_0830AEw.jpg(205774 byte)

道路は三叉路となり左右に分かれるが、専用線は直進し空地に向かう。

2002_0830ASw.jpg(211985 byte)

三叉路で振り向き北側(東松江方向)を望む。

2002_0830AMw.jpg(268882 byte)

空地に僅かに残っていた線路(北向きに撮影)。

2002_0830AKw.jpg(229292 byte)

住友金属和歌山製鉄所との境より北方向を撮影。

2002_0830AGw.jpg(49924 byte)

線路は住友金属和歌山製鉄所に続いていました。

これらの写真は2002年(平成14年)8月末に撮影しましたが、その後少しして廃線跡はきれいに整備されて跡形も消えてしまいました。
写真撮影時で1984年(昭和59年)の専用線廃止から18年経過していました。
それから10年が経過しましたが、いまでも住友金属和歌山製鉄所構内では貨物列車が活躍しており、河口大橋からはディーゼル機関車の姿や汽笛を聞く事が可能です。