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(Blue Cheer &) Deviants | Katsさんからの贈り物 |
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渋谷オンエア・ウェスト - 2/11/99
いろいろこんがらがった事情により、今回は「ケータさん」が自分のかわりに「Blue Cheer & Deviants」のライヴに行ってくれました。レポートどうもありがとう!
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まずはご挨拶 |
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どうも皆さん。お元気ですか? 風邪が流行っていますネ。気をつけてくださいね~。ツライよぉ~、あーそりゃーもうツライ! 去る(2月の)11日も寒かったですねぇ~、なんせ雪が降りましたから。そう、その11日なんですヨ、僕がこれから書こうとしている日は。この日、実はライブに行ってきました。なんのって? それをお話するために、まずは11日に行われた「Ash & Goo Goo Dollsオフ会」のことから話を始めます。今回は日記タッチでいこう! と勝手に決めました(笑)。
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suzukiくん訪ねて三千里 |
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「Ash & Goo Goo Dollsオフ会(* 註1)」は11日、午後3時半に新宿に集まる形でまずはスタート。銀柱(「ぎんちゅう」と読む)前に集合というのは、お決まりというか、僕が一番最初に経験したKatsさん(=この歩ホームページの管理人)主催のオフ会でも同じ、銀柱前集合でした。「Ash & Goo Goo Dollsオフ会」とはいうものの、僕らが集まったのはAsh組。メンバーは掲示板でもおなじみの皆さんばかり。だいらさん、カオルさん、YKさん、あゆみさん、ケータさん(笑)、suzukiくん、ことぶきさん、の合計7人です。あれ? 最初は6人でしたねーそーいえば(笑)。(<ことぶきさん) そう、ことぶきさんは遅れて到着です。でもオッケーです、ことぶきさんなんで(・・・わけわからん)。
そんなこんなで始まったオフ会、僕はオフ会のみの参加のつもりで、Ashに行かれる皆さんを送り出した後は、ちょこっと新宿の有名レコード屋「UNION」(中古いっぱい!)でCDでも見よっかなと考えていました。しかし、それはあまチョロイ考えだったのです。
そもそも僕がこのオフ会に参加した理由はただ一つ、遠い所からライブを観にやってきたsuzukiくんと丸尾さんにお会いするためだったのです。丸尾さんは東京のレコード屋をまわっていた関係で、僕は丸尾さんにはお会いできずじまいでしたが、それでもsuzukiくんには会うことができ、メロメロにされました(笑)。噂通りのイイ感じな方でした。アナログも4枚ほど買ったようで、あぁーやっぱりDJなんだなーと思ったりもしました。新宿のとある店にて談笑、乾杯。しかし僕は前回のマニックスオフ会に引き続き、またもや「水」を注文(盛り下がってしまいごめんなさい!)。いつものオフ会では「D & T(* 註2)」が話題の主導権を握るのですが、今回は「D & K」が主導権を。Dはもうお分かりの方多しと思いますが(っていうか、参加者でDといえば一人しかいなんですね)、Kは遅れて来られた方です(バレましたか?)。僕が注文したのは「ポテトのチーズ焼き」。これがヒット! スパゲティは味がなかったですねー(苦笑)。
(註1: 2月11日当日、アッシュとグーグー・ドールズのライヴがそれぞれ新宿リキッドルームと渋谷公会堂であったため、それを機会として集まったオフ会)
(註2: 「D」のほうは2つ前のパラグラフを注意深く読んでいただければ分かるはず。「T」とは、掲示板で活躍中だがこの日は本人の都合により参加を見送った某Tさん)
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ハプニング~ON AIR WESTへの旅 |
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さてそれから、かなり本題から遠ざかってますが(笑)、suzukiくんと会うことができて嬉しかった、で話は終わらなかったのです。それは銀柱でみんながことぶきさんを待っている時です。suzukiくんからある重要な封筒を渡されました。それはどうやら、Katsさんという人からのプレゼントらしい。Katsさん? あーKatsさんじゃーん! (大げさな表現)どうやら、Katsさんが僕に何かを託そうと、この封筒をあらかじめsuzukiくんに手渡しておいたらしく、僕はその封筒をそっと開けてみました。んん? 何かチケットと紙切れ一枚が入っているゾ。なになに、「Blue Cheer / Deviants」? 「guest: エンケンバンド / Ruby」? しかもご招待とあるぞぇ? そしてもう一枚のタイプされた紙を見ると、『ブルー・チアー & ディヴィアンツ チケット・プレゼント当選者の皆様・・・(中略)・・・それではお気をつけていってらっしゃい。-ロッキング・オン編集部一同』とある。おーこれはロッキング・オンのチケプレかァー! やるじゃーん、Katsさーん! っで? suzukiくん経由でこれが僕に託されたってことは・・・えっ? 俺が行くの? ははは、またまたぁー・・・どうやらホントらしい。それからは、実は行こうかどうか迷っていました。ブルーチアーって言われてもなぁー、名前も聴いたことないし、どんなバンドなのかも知らない。どーしよう、これからみんなAshのライブだしィ~。そうだ! ことぶきさんは彼らを知っているかどうかわからないけど、行けるようだったらお譲りしよう! ことぶきさん談:「ごめんねぇ~、これからお仕事なの。」わーい、ははは。それならば・・・よし! Katsさんから託された以上、行かなければ!!! この時、一人水を飲みつつ、だいらさんにいじめられつつ(笑)、渋谷のオンエアウェストに向かうことを決意したのでした。
Ashのライブは午後6時開場で、ここ(みんなでワイワイやっていたお店)からは10~15分くらいとのこと。僕も渋谷に行って、オンエアウェストを探さなければ。店を午後5時40分くらいに出て、僕とことぶきさんは皆さんのお見送り。そこからJR新宿駅までことぶきさんといろいろしゃべりながら歩き、それぞれの電車に乗る。雪は雨に変わっていた。
JR渋谷駅に降り、さっそくオンエアウェストを探すが、わかっていることといえば「ホテルが多いところ」と「道玄坂」のみ。これらのことはYKさんに教えてもらったのでした。それを頼りに歩き回るのですが、実は僕、道玄坂もよくわかっていなくて、道に迷ってしまったのです。時間はすでに午後6時10分。もう開場の時間だ。僕の持っているチケットには「No. B-001」とある。これってめっちゃイイ番号じゃないの? ああー早く見つけないとー! そこで、もう一度じっくりチケットに書いてあることを読むと、オンエアウェストの電話番号が書いてあることに気づき、速攻電話する。やった、よーやく場所がつかめたぞ! 道玄坂を行き、回転寿司「台所」のところを曲がり、ホテル街に突入、やった、オンエアウェストだ! 階段を上り、チケットを見せて会場内に入った時、すでに午後6時半5分前くらいだった。人もまだ全部は入っていないという感じだ。ふぅ~間に合ったぁ~。
オンエアウェストに入ってあたりを見回してみると、ここがけっこう狭いことに気がつく。僕はマンサンとマニックスのライブしか観たことがなく、しかも両方ともに赤坂ブリッツだったが、ここはブリッツの4分の1、いや、もっと狭いかもしれない。しかも、ブリッツには存在したコインロッカーもない。そんな事を考えながら、ドリンク代金500円のチケットでコカコーラをゲット。飲みながら人間観察を開始。まず目についたのが、黒い革ジャンを着ている髪の長い男の人がブリッツの時よりも多めにいること(っていうか、ブリッツでは見なかったぞー)。この姿で、どんなバンドが出てくるのかちょっと検討がついてしまった。SEもご想像通り、ギターがピロピロぴろぴろいってます(笑)。また、白髪のやや年輩の方もけっこういたり、女の人も何実に多い。うーん、ひょっとしてブルーチアーやディヴィアンツというのは昔から活動しているバンドなんだろうか? ステージ上にも目を移すと、フクロウの絵が描かれたでっかいアンプが置いてある。
その後はフライヤーを見たり、様々な想像に耽っていた。ああー、あの目の前のステージにいきなりストーンズがでてきて「You Got Me Rocking」やってくれないかなーとか、現在進行形のツアー(No Security Tour)の登場曲「Jumpin' Jack Flash」を笑いながら弾くキースがみたいよゥとか。そんなことは120%あり得ないのだが、こういう想像はとてもおもしろかったりする。だって、こんな小さい会場、シークレットギグでももっと大きいでしょー? って思うと、じゃあもしこんな小さいとこで演ったら、こんなとこで「Midnight Rambler」を演られたらァァ!!! って思うだけで、なんか興奮してしまう。U2が出てきてくれてもイイぞ(笑)。「One」が生で聴きたいーーー!!! 実現してしまったら卒倒してしまうかも。オアシスでもいいぞ、レディオヘッドならなおいいぞ。プロディジーでもクーラ・シェイカーでもリチャード・アッシュクロフト(ヴァーヴ)の一人舞台でもいいぞ。そのうちもう誰でも出てコンカイ! という気持ちになってくる。こんな感じで、予想していたヘビーメタル / ヘビーロックのために心の準備をするのでした。いや、まずは前座かな。時間はちょうど午後7時。いいあんばいにあのライブ感覚が蘇ってくる・・・。
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ライブ(1): 俺はァ、日本のォ、エンケンだぁぁ~!!! |
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客電が落ち、会場内はちょっと盛り上がる。ここらへんはブリッツでも同じ感じだ。さてさて最初に登場したのは、頭がボブディランみたいな、"爆発系"の髪形をしたへんなオッサン。何をやってくれるんだろう・・・っと思うか思わないかぐらいのとこで、「うぉぅ!」「おぅらー!」と客を煽る。客は大歓声を上げてそれに応える。そしていきなり一発!!! 「俺が日本のエンケンだぁぁーー!!!うぉーー!!!」かましてくれました遠藤賢司、略してエンケン。客はいっきにヒートアップ!!! こ、このオッサン・・・。そんな感じで登場した一曲目は、アコースティックにハーモニカという、こーゆう感じの曲はなんていうんでしょう、皆さんが今、「アコギにハーモニカ」と聴いて思い出す、そんな感じの音です(むちゃくちゃな説明だ)。ギターを弾き弾き歌い歌い、間奏部分にハーモニカをピーヒャララァア~とやる、あの方式です。ボブディランとか思い出してもらえればオッケーです(やっぱりエンケンもディランの影響をモロに受けているんだと思います)。語るエンケン、「オレは負けたくない~、君だけには負けたくない~」。エンケンも興奮しているのか、マイクにハーモニカが当たったりしてる。ククッ(笑)。しかもマイクの音が割れるぐらいまででっけぇ声で歌う、そして語る。間奏でのハーモニカがなぜかとても懐かしい。アコースティックも激しくな鳴らしたてる。迫力のある演奏だ。1曲目が終わるとすぐさま2曲目に突入。ここでドラム担当のオジさまが登場。2曲目もアコースティックギターで始まる。「鉄仮面の下にぃ~、血がドーノコーノ~」とこれまた歌う語る。この曲はなかなかおもしろくって、途中でエレクトリックの部分があるんですヨ。つまり、アコースティック→エレクトリック→アコースティック・・・って、同じギターなのに変化するんです。これってどうやってやるんだろう? とかって思いながら、激しいエンケンのアクションに見入る。曲のラスト部分は全編エレクトリックでギターをギャンギャンいわせているエンケン、ドラムの音もズドンと体にくる。派手なアクションを決めまくって2曲目終了。
3曲目に入る前に、エンケンのトークショーのはじまりはじまりぃ~(笑)。「うおぅ!」とまずは客を煽ってから、静かに素のエンケンに戻り、トークが始まる。「今日、ついさっきだけど、ブルー・チアーとディヴィアンツからサインをもらってきたよ(会場笑)。いいよね、あいつらかっこいいよ。Summertime Bluesなんていつ聴いてもイイじゃん。オレ、音楽はなんでも好きだよ、それが綺麗ならさ。だけどそうじゃないのはもちろん嫌い。今多いよね、むかつく音楽やってるやつは(会場笑)。そうそれから・・・。」とここからはライブのお知らせなどをしゃべる。彼は熟練のトーク術をも持ち合わせているようだ。笑った。
3曲目は、曲名おそらく当たっていると思う、「東京ワッショイ」(間違えているかも)。3曲目からはベース君も登場、この「東京ワッショイ」はとにかく客を盛り上げる曲だ。「ワッショイ! ワッショイ!」とエンケンが叫ぶ。ベースも叫ぶ。客も叫ぶ。間髪入れずの4曲目は、今回のエンケンのステージで最も僕が気に入った曲。たぶん曲名は「これが男のブルースだ!」とかそんな感じでしょう。そう、かっこいいブルースをやってくれました!!! これはかっこよいと素直に思ってしまった。エンケンのギタープレイに思わずウットリ。発作的にギターを弾くエンケン。リズム隊はいたって正確にリズムを刻むのだが、エンケンはそれをワザと裏切るかのような、素晴らしいギタープレイをみせてくれた。ギター用語がわかればもっとどんなプレイだったか、説明できるのですが、いかんせん詳しくないもので・・・。ギターを弾く「間」があって渋くて、ホントすんげぇかっこいい。ギターが落ち着くところはエンケンが歌う。「これがぁ~男のぉ~ブルースだぁーー!!」そして絶え間なく続くブルースギター。いいじゃんいいじゃん。エンケンいいじゃん!!!
惜しくも5曲目が最後のパフォーマンス。ラストは思いっ切りロック。これまたエンケン、調子のりまくり! ラストとあって、リズム隊も頑張る。エンケンは客に接近、ギターで俺の右にでるヤツいるんかーィ!! と言わんばかりのプレイを見せつける。5分くらいテンションの高い演奏をした後だろうか、演奏がストップ、再びエンケンオンリーの時間がやってくる。ゆっくりと、歌舞伎調でこう叫ぶ:「俺が遠藤賢司、不滅の男、遠藤賢司だぁーーー!!!!!」もうエンケンしか見えない。再び鬼気迫る演奏を展開。さらに数分が経過し、いよいよクライマックスが! まずはエンケンとベースくんが客からみて左側に移動、ギター・ドラム・ベースの音に合わせて、四股を踏む。「ジャーン、ジャーン、ジャーン、ジャーン」という音とともに、右・左・右・左と。今度は右側に移動、同様に四股を踏む。そして最後に中央で!!! すごいパワーだ! 終始エノケンの思うがままにコトははこんでいた。ステージを去る時には、歌舞伎の真似をしながら、なかなかその場を離れようとはしなかった。客に対するサービス精神が旺盛なのはわかるけど、ホント、暴れっぱなしだゾ(笑)。ドラムとベースの人も笑いながらドラムのタイコやシンバルをバンバン適当に叩いている。やっとエンケンは舞台袖に帰って行き、それを確認するとドラムスもベースちゃんも静かに袖に帰って行った。はぁーすごかった。こ、これが前座なのだろうか? いや、前座ではなく、これって・・・。開始の午後7時から約35分経過、この時すでに僕はこの場に来れたことを感謝していた。
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ライブ(2): モノマネ王 |
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エンケンのブチ切れステージも終わり、一段落。まだ余韻に浸る。ふわぁー、初っ端からすごいことになってたなぁ。次は誰だっけ? Rubyというバンドだ。チケットには、エンケンと今から始まるRubyはゲストというふうに位置づけられているが、つまり早い話が前座で、お楽しみは先なのだ。えぇー、エンケンが前座? あんなライブやったやつらが? ひえー! ステージ上ではセットチェンジが進行中。んん? あれはキーボードかな? おおーおもしろそーじゃーん。エンケンが予想以上に良かったため、次にも期待してしまう。
客電が落ちる。さあ、どんなバンドなんだろう。登場したのは5人。一曲目はヘビーな曲で始まる。ここでまずメンバー全員をよく観察すると、あることに気がつく。みんな誰かに似ている!!プププッ(笑)。さて、それでは、僕なりにこのRubyのメンバーを紹介しましょう。
・vocal: ローリー寺西(メイクはやや薄め)
・guitar: 的場浩二(顔は怖くないバージョン)
・guitar & keyboard: チャー(チャーといえばそう、ギタリストの彼です。)
・bass: 前野さん(スポーツ関係に詳しい鑑定人で「なんでも鑑定団」とかにたまに出演する。)
・drums: 山本くん(極楽トンボの片方)
(*以下、この名前で書きます。本名は違いますヨ。)
この驚愕の事実にたどり着いた時、狂喜したことを覚えています。俺って天才?(笑) いや、ここにいるすべての客が思っていることなのではないだろうーか(そんなこともないかな)。ボーカルの人はメイクしていて、そんなに厚化粧ではなかったものの、かなりローリー似。ギターっ子はモロ昔の的場の格好。はちまきとかしている。しかし、顔は的場より優しい感じ。ギターだけでなくキーボードも担当するのはチャー。チャーはハマってました(笑)。ベースはスキンヘッドだから前野さん(ちょーマイナー)。ドラムスは山本という極楽トンボというお笑いグループの片割れに似ている。このよーに見た目はもうモノマネ集団。笑わせてくれます。しかし、演奏はかなり完成された印象を受けます。リズム隊、特に山本が秀逸。頑張ってました。一曲目はメンバー観察。二曲目になるとチャーがキーボードをやりだし、その曲のサビ部分では、ビートルズの「Helter Skelter」から一部、パクってました(笑)。「Helter Skelter デデデデデデデン、Helter Skelter デデデデデデデン」の所。うーそれでもかっこいいぞ。まあ、全部パクっているわけではないし、オッケーオッケー。そーいえばヘルタースケルターってヘビメタの原形って聞いたことがあるなぁ。真相はわからないけど。その後は数曲を披露、終始ヘビーなロックで攻めたてる。キーボードが気持ちよく、ナイス、チャー。このバンドもエンケンみたいに、語りの要素がボーカルにあり、もちろんメロディーに合わせて普通に歌うというシーンもあるが、歌うというよりはしゃべる感じで歌う。派手なアクションは見られないが、演奏は卓越している。ドラムが非常に力強く、それにチャーのギターテクが重なり、ローリーも上半身裸になる始末。幻想的な空間をチャーのキーボードがうまく創りだしている。そして最後がやっぱ一番盛り上がる。やっぱこいつらすごいわ。なんかうまい。的場のギターソロ、山本のドラム、前野のベース、だんだん盛り上がってきて、最後にチャーのギターが加わって、とどめはローリーのシャウト。バンドの一体感がそこにはあって、見ていて気持ちが良い。客もバンドもタテノリで、ヘビーメタルってかっこいいじゃんと思わせるプレイをしたRuby。彼らも前座なわけだけど、こんなイイ演奏で客を盛り上げられるなら、もっとでっかい会場で堂々と演奏する姿も観たい気がする。日本にもこんなバンドがいるのか。エンケンに続くステージで、観客のテンションを持続させる好演だった。ローリーは最後に「さんきゅーありがとう」と一言。メンバー全員、質素に舞台袖におさまっていくその光景は、なんだか、バンドの誠実さのようなものを僕に感じさせた。「客に喜んでもらうために俺達は音楽をつくり演奏するのサ。他には何もいらないだろう。」と、無言で僕に訴えている感覚を覚えた。もうステージ上には誰もいないのに、拍手(ぱちぱちぱち)。
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ライブ(3): Who the f**k are you? |
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前座(ゲスト)2組が終了。時刻は午後8時半をまわったぐらい。ウー、あと2組見れるのかなァ。ここは渋谷、家までは、遠い。ちょっと気持ちを落ち着けるため、トイレに向かう。トイレまでの道中、オーディエンスの皆さんが煙草を吸っている。それもすごい数。なんかみんな隠れてヤクをやっているみたい(笑)。
会場内に戻ると、もうセッティング完了の状態。もうそろそろ暗くなるな。それから2分ぐらいしてから今日3回目の客電落ちを経験、いよいよ本番。外人さんの登場だ。まずはドラムの人が登場。続いてベースの、スキンヘッドがやってきて、最後にボーカルとギターがステージに。あれ? そーいえば、このバンドってBlue Cheerなの? それともDeviants? このライブは飛び入り参加なうえ、チケットを受け取った時、何一つ知っているバンドがなかったので、実は、今でもどっちがどっちだかわかりません(笑)。しかし、知名度を考えると、どうやらこの3組目のバンドはDeviantsだと思います。知名度は低いものの、今までの演奏でそんなことは関係ないことは証明済。期待を胸に1曲目を待つ・・・。
ギュオォォォォォーん!!!
よー、やれやれーィ! 爽快なギターの轟音が鳴り響く。かっこ良すぎ。ギターの人は白髪のロンゲ(中)といった感じで、ポール・マッカートニーにめちゃ似ている(ってことで、以下ポールってことに)。なんで今回のライブにはソックリさんが多いのだろう?(笑)ボーカルもアンドレ(プロレスラー)に体格も含めてちょっと似ているし。1曲目はメタルっぽい曲。ギターがものすごい音なのにも関わらず、騒音的なものはなく、心地よい。ベースもこんな重~いのは初めてだ。胸が苦しくなるくらいベースがボンボボンボボンと。ドラムがやや頼り無いか、いや、そんなこともないが、ベースに負けている感じだ。しかしなんといっても虜になってしまったのはポールのギターギターギター!!!全曲にソロが用意されていたが、素晴らしい!最高!ビバ!オヤジパワー炸裂!!!思えば、今存在するオヤジバンドはどれも若手にはないものを持っているような気がする。なんなんだこのプレイは? うまい言葉が見つからなくてもどかしい。でもうまい、確実に。ホントにこの人達、何なの?(笑)かっこいいオヤジ。うわーと言っている間に2曲、3曲と軽快に飛ばしていくのだが、2曲目で思わず中央あたりに移動。ポールのギターを心ゆくまで満喫することに決定。3曲目あたりまではずっとヘビーな構成。そうそう、ボーカルがこれまた語り調な感じ。ひょっとして、いままで登場したバンドはみんな同じ方向性を持っているのだろうか。ベース音が中央部分に来るとさらに重くのしかかってきて、もうたまらん。4曲目の前にはボーカルのアンドレちゃんがオーディエンスに語りかけだし、「Hey f**kin' my friends」みたいなことを言っている。いろいろしゃべっていたけど、細かくは聞き取れず(ごめんなさーい)。スラングを連発していた印象がある。最前のオーディエンスもふざけて(?)、「I wanna kill you!!」とか「I wanna f**k you!!」とか叫んでいる。さらにそれに応えてボーカル・アンドレは「Thanx f**king guys, man」とか言ってる。おもろいなァ。そんな感じで4、5曲目はブルースっぽい曲。これがまたイイんだなー。ギターがかっこよすぎる。ブルースのギターってマジかっこいい。ブルースに全然精通していない僕だが、この時は雰囲気で楽しめた。ブルース。ああ、もう一回聴きたいあのギターソロ。ヤバい、こいつらのCD買っちゃったりして(笑)。それにしてもボーカルは曲が終わるたびにしゃべっている。「最初の(ドーノコーノ)・・・f**k off!」といって6曲目が始まったり、7曲目は「2番目の(ドーノコーノ)・・・passport・・・意味するんだ」とかいって始まったり。うーん、なんて言っていたんだろう、忘れてしまった(泣)。しかし、そんなことはお構いなしで、僕の目はいつでもギターを見ていた。だってかっこいいんだもん。7曲目だったか、ボーカルのところに何かカンペみたいのがあって、ボーカルはそれを見ながら詩を読んでいるようだ。これは歌っているといっていいものかどうか・・・。僕はというと、オンエアウェストでは荷物が置けないので、鞄を両足で挟みながら、両手をあげ、奇声を上げる。8曲目だけ曲名がわかった。「Back in the U.S.A.」(違うかな?)が始まる。この曲でボーカルは「...sings a song for you」みたいなことを言い、舞台袖に行ってしまう。そう、この8曲目はポールがボーカルをとるらしい。始まったのはこれまたブルース。ギターのポールは「この曲はジョンレノンに捧げる」みたいなことを言ってから、カウントから曲の演奏を始める。まさに、ポールマッカートニーからジョンレノンへの贈り物だ(喜)。しかも、曲調は「Yer Blues」みたい(曲自体は似ていない)。歌詞にもビートルズを聴いたことがある人なら知っているフレーズが飛び交う。「Happiness is warm gun」とか、「Lucy in the Sky with Diamonds」とか。んーブルース。誰かブルース教えてください(笑)。放心状態のまま、あっと言う間に最後の9曲目。思いっきりヘビーな曲で締めくくるのに対し、当然バンドのテンションは最高潮に。終了後は静かに手を振りながら帰っていく。最前ではアンコールの声。僕も思わず拍手でアンコールで帰ってきてくれることを願う。しかし、そのまま終了してしまった。あーもっと聴きたかったヨ~。
しばらくは頭に残った演奏を繰り返すが、ふと我に帰り、時計をみるともう10時だ。あーどーしよう、このまま4組目を見ると、帰れなくなりそう。しかし、一端見だすと止まらなくなりそうだし・・・。結局帰ることを決意、涙をのんでオンエアウェストを後にするのだった。
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マックの時 |
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オンエアウェストを出ると、やっぱり耳鳴りがする。超でっかい音の中にいたからだろう。しかし、そんなことは気にさせないほどに、僕が観た3組のバンドはどれも、個性的かつ楽しい演奏を披露してくれた。ラ○ホテル街を抜け、センター街付近にでると、カラオケの勧誘の人でいっぱい。そして、来る時には降っていた雨も今では止んでいる。ちょっと寒いと思い、なけなしの金をはたいてマックでコーンポタージュを注文。アップルパイ75円も買うかどうか迷うが、やっぱりやめることに。店頭のお知らせのところを見ると、「カレーバーガー100円、カレーチーズバーガー130円、近日発売」みたいなことが書かれてある。コーンポタージュを飲みながら、渋谷駅に向かう・・・・・。
今回のライブって、どーっだんたんだろう? 客の全体的な盛り上がりはあまり感じられなかった気がするが、ノリノリで踊り歌う人もいた。僕も最初は「どーせ名前のしらない人だから、たいしたことないだろ。」という気持ちがどこかにあって、憂鬱に似たものがあったような気がするのだが、最初のエンケンから興奮してしまい、最後のDeviantsでは完全にハマってしまっていた。何よりも感動的といえるものは、ブルースを聴けたこと。ブルースって、本当に全然わからないから、この時聴いたのがブルースといえるものなのかどうかも不安なのだけれど、聴いたかぎりではなんかブルースって感じがして、しかもそれがとても僕の中に入り込んできて、とても神秘的だった。自ら「これが男のブルース」と称する突発的なエンケンのギター、ブルースの匂いを残した演奏もやってくれたRuby、メタルなギターからブルースのギターまで、とにかくギターの可能性を提示してくれたDeviants。どれも世間的にあまり注目されてはいないバンドだが、これ以上はないという演奏とパフォーマンスで僕を魅了してくれた。小さな島国の小さな箱で、こんな時間が過ごせるとは思わなかった。なんと充実していたことだろう!
これもすべてKatsさんのおかげです。Katsさんがチケットを僕に託してくださったおかげなのです。このレポートは、このページのWebmasterであり、ワタクシの良い兄貴的存在であるKatsさんに捧げます。
(このレポに関する苦情・感想などは、すべてこのケータまでお願い致します。)
P.S. Blue Cheerの「Summertime Blues」が聴けなかったことがただ一つの心残りです(苦笑)。
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Send comments to: Keita Suzuki. Page maintained by Katsuhiro IshizakiLast updated: 2/ 14/ 99
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