番外3.川西市にある「ささやま」を示す道標(阪神間六市一町と池田から、丹波篠山へ)
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【伊丹、池田、川西、宝塚、猪名川町からの道標】
1.
8.川西市火打2の公民館の道標
「(欠損)田笹山 道」
2.
19.川西市東畦野1の道標
「左ハきねのミやさゝやま行」
3.
24.川西市多田院西2の能勢ささ山道標
「右のせさゝ山」
4.
17.池田市新町1の道標
「左 篠山街道 篠山 伊丹」
5.
81.宝塚市大原野茶谷地蔵台石の道標
「右高平さゝ山」
6.
4.猪名川町清水の道標
「右ハさゝ山み」
7.
9.猪名川町元万善の道標
「右 木津さゝ山道」
8.
12.猪名川町上野の小道標
「左 笹山」
9.
14.猪名川町元広根北野尻の道標
「右ハの世さゝ山」
10.
20.猪名川町原の地蔵道標
「右 のせさゝ山道」
11.
36.猪名川町広根西山の道標
「すく 笹山」
これに「たんば」を加えると
12.
18.伊丹市延宝二年荒牧道標
「右ハたんばみち」
13.
65.宝塚市切畑長尾山の川西市境の道標
「左 たん者みち」
14.
78.宝塚市玉瀬前田4の道標
「右 高(平たんは道)」
15.
1.猪名川町柏原馬頭観音道標
「左たんば」
16.
3.猪名川町島の道標
「左 たん者 道」
【1.「ささやま」を案内する道標】(Google mapに加筆)
Google mapの
『丹波篠山を案内する道標』
はこちらを参照。
等があると思われ、私が勝手に想定した橙色で示した笹山道(丹波道)へ全てが案内する事には成らないようで
はある。
よって、ルートとしての笹山道を示すものより、場所(笹山城下)、或いは地方(丹波国)を示す使われ方が
多いとできる。摂津の国、特に現、阪神間の一般の人にとっては、「ささやま村」「ささやま町」は無かったが、
笹山城のある町への案内と理解でき特に不便や間違いは感じなかったと思う。
尚、「篠山」はwiki「篠山町」に「明治22年(1889)4月1日、町村制の施行により篠山町が発足」とあり
これ以降表記が統一される事になったものか、道標の中に「篠」は一件も見ない。
【参考】
『かわにしふる里散歩』3−道標をたずねて−(昭和58年刊?)では、「加茂を起点に、栄根・火打・萩原から
アゴ坂峠を経て西多田・多田院に通じ、平野から中山峠越しに東畦野へ北上する旧篠山街道」としており、私の
橙色で示したものとは、西多田、多田院を経由しない点と、中山峠からは東畦野でなく、西畦野とする点が異な
っており、又、それ以降の記述がなく、篠山の呼称たる由縁が解らない。
江戸時代の国絵図(元禄、天保)や五畿内志にも摂津の国から篠山への道は数本描かれ、いずれにも「ささや
ま街道」の表現はないが、逆にすべてが「ささやま道」である。
五畿内志では、国境の峠の名称で区別しており、絵図では、接続先の村名を書いている。
川西市に関係する「ささやま」道としては、四本の道筋が見え、「母子」、「後川」、「天王」、「吉野」を
付けて区別出来るでしょう。
この内「吉野」を通る道は今(明治後期から)でも「能勢街道」としているので、これを「ささやま」で案内す
るものから除き、三本の経路に導くものとする。
現在の道では、県道325号、県道12号・68号、国道173号に相当するかと思われれ、市境で見ると、若宮、虫生
・赤松・一庫、国崎、辺りとなる。
国絵図で一里塚の描かれている道は、若宮ー宝塚市北畑、多田院ー虫生ー猪名川町左組、平野ー西畦野ー山原の
三道で、これは幹線である。
道標の観点からすれば、明治以降の「…街道」と近世の「…道」は別ものであり、近世の道標では目的地とし
ての「ささやま」と捉えるべきで、今日の様に1本のルートを導き出すために使うものでは無いと結論する。
ここでは「ささやま」と「たんば」は同じと見たが、区別する必要があるかも知れない。
【『大阪府史』明治36年刊(昭和36年復刻)より】
第二節、道路に三等縦貫線として「丹州街道」、三等横断線の一つとして「篠山街道」が載り。
『丹州街道』「…兵庫県川辺郡東谷村字一庫出合橋に於いて能勢街道と岐れ…豊能郡西郷村大字下田より枳根荘
村大字森上山辺の山間を過ぎ同村大字天王に到り摂丹両国国界に終わる」とあり、途中浮峠、国境からは福住に
下るともある。現在(2021)の国道173号相当。
『篠山街道』「豊能郡池田町に於ける能勢街道より…川辺郡川西村に至り西行北折して兵庫県多紀郡に入り篠山
町に通ずるもの」として、大阪府部分は四丁三十一間であるらしい。現在の兵庫県道12号相当であろう。
この様に明治も後半に成って「XX街道」と路線全体を一名称で呼ぶことになり、現在に至ると思われる。
デジタルアーカイブ「元禄国絵図」
近代デジタルライブラリ、『五畿内志、下巻』75コマ辺り
【三田市にある「ささやま」を示す道標(丹波篠山へ、古市も含む)】
「笹」と表現するもの
17.
54.三田市母子塩掛の道標
「左 笹山ぎをん」
「ささやま、さゝやま」とするもの
18.
14.三田市三輪上野辻題目塔の道標
「左 さゝやま」
19.
16.三田市三輪上野辻仏像の道標
「左 もしささやまみち」
20.
18.三田市大原1323の道標
「右 花山院さゝ山」
21.
20.三田市志手原仏像の道標
「左 もしささやま」
22.
21.三田市志手原供養塔の道標
「左 さ…道」
23.
41.三田市尼寺48の道標
「右 さゝ 山 道」
24.
45.三田市小野525の道標
「右 さゝ山」
25.
46.三田市乙原の道標
「左 さゝ山 道」
26.
50.三田市小柿831の道標
「左 さゝ山」
27.
58.三田市母子天狗岩稲荷北の道標
「みきハさゝ山道」
28.
65.三田市下槻瀬長尾下
「左 ささやま志川川」
29.
66.三田市木器猪之倉墓地西の道標
「右丹波さ(さ)山」
30.
73.三田市波豆川288の小道標(北側小さい方)
「左ハさゝや(ま)」
「丹波」と表現するもの(丹波古市も含む)
31.
27.三田市馬渡の道標
「右きよ水丹波」
32.
33.三田市広野495の道標
「右 たんば 道」
33.
40.三田市上青野の道標
「左たんば 道」
34.
77.三田市大川瀬の道標1
「左たん波古(市)」
35.
88.三田市大川瀬336の道標
「右丹波古市」
36.
97.三田市上相野713の道標
「北 丹波古市」
【大阪府から「ささやま」を示す道標(丹波篠山へ)】
池田市
4.
17.池田市新町1の道標、篠山街道の道標
「左 篠山街道」
吹田市
37.
9.吹田市青葉丘南1の道標、宇野辺北道標
「右 たんは 道」
茨木市
38.
21.茨木市三咲町2の道標、三咲町の風雅な道標
「左丹波」、「右丹波」
39.
26.茨木市中穂積2の道標、亀岡街道名のある道標
「亀岡街道 右(丹波)」
40.
27.茨木市郡3の道標、郡の献燈道標
「右 妙けん た(んば)」
41.
34.茨木市上音羽402南の道標、里程表のある道標
「至 丹波国界 一里十三町五十間」
42.
36.茨木市大岩の道標1/2、国見北端の道標
「左 さゝ山 道」
43.
62.茨木市東福井2の道標、真龍寺入り口の道標
「左 たんば道」
能勢町
44.
8.能勢町山辺浮峠の道標
「左ハ さゝ山ミち」
45.
10.能勢町垂水札場の道標
「左 さゝ山 道」
46.
23.能勢町平野稲荷坂の道標
「左ハさゝやま(ミち)」
47.
24.能勢町上杉制札場の道標、不明
「右ハさゝやまミち」
48.
30.能勢町大里221の道標
「是より右さゝ(やま)」
49.
37.能勢町明月峠の地蔵道標
「右ハ さゝ山 道」
50.
59.能勢町下田尻猪ノ子峠の道標
「右 笹山」
51.
60.能勢町野間出野の道標
「右 笹山」
52.
77.能勢町野間中本滝道下山口の道標
「左 そのへ笹山」
神戸市
53.
53.神戸市北区有馬町亀乃尾不動西の道標
「右 三田 たん者」
豊中市、無
箕面市、無
高槻市、無
豊能町、無
島本町、無
摂津市、無
大阪市、無
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